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株式会社えとじや

マーケティングなんでも相談所

凄腕マーケターに必要なたったひとつの才能?
COLUMN

凄腕マーケターに必要な
たったひとつの才能?

文 岡本晋介・写真 中村年孝

 ごめんなさい! こういうタイトルの記事を一度だけ書いてみたかっただけです。
 だいたい「たったひとつ」なんてはずないじゃないですか。そりゃぁ、たっくさんありますよ

 ただ、これ、よく聞かれる質問なんです。
 「一番重要なスキルはなんですか?」
 「ひとつだけあげろと言われたら、どの資質ですか?」
 「無いと話にならない才能って何ですか?」
 (それぞれ少しずつニュアンスが違いますが、それは置いておいて)そういうときに、いつもお返しする答えを、ささっと書いておくことにします。

───優秀なマーケターになるために、無くてはならない資質やスキル、ひとつだけあげるとすると、それは何ですか?
〈お。〉「いろいろですよ。そんな簡単な仕事じゃないんで」
───でも、どうしてもひとつ、と言われたら?
〈お。〉「それは、『Healthy Curiosity=悪意のない好奇心』ですね」

 悪意のない好奇心、つまり、小さな子どもの「どうして?」です。

 どうして、このひとはああいう行動をとるんだろう?
 どうして、このひとはこれが好きなんだろう?
 どうして、このひとはそう考えるんだろう?
 どうして、このひとはああなりたいんだろう?
 そもそも、このひとはどんなひとなんだろう?

 つまり、WHAT(やHOW)だけでなく、WHY(とWHO)を知りたいと思うこと、ですね。よく、「本質を知りたければ、WHYを3回聞け」みたいなことが言われますが、同じことだと思います。

 加えて、「悪意のない」というのも大事で、「どうして、このひとはこんなこともわからないんだろう、ちゃんと見てないんじゃないか? そんなことも知らないのか? なぜ、ひとの話を聞かないんだ? どうやったら、だませるんだろう?」という気持ちを持たない。

 さて、じゃ、子どものように無邪気に「どうして? どうして?」っておかあさんに聞きまくればいいのか、というとそうではないのが、難しいところですが、ただ、間違いなく言えることは、「どうしてだろう? 知りたいなぁ」と思う気持ちがないと、そもそもマーケティングは前に進まない。
 「なぜだろう、不思議だなぁ、どうしてそうなんだろう、なぜそうするんだろう、知りたいな~、じゃないとわかってもらえないよな~、買ってもらえないよな~」と思わないとスタートしないものなんです。